世田谷区長から見た「大阪都構想・住民投票」が話題
4月26日に行われた世田谷区長選挙で再選した保坂のぶとさんが、都内最大の特別区である世田谷区を預かる立場から、特別区制度の置かれている現状について書いた記事が話題です。
記事を見てみますと、
●東京の特別区(907万人)は、東京都(1335万人)の約7割をしめているのに対して、大阪市の人口規模は、大阪府全体の約3割。
●首長の権限は一般の市町村長以下で、法人住民税、固定資産税(個人・法人)等は、都が徴収。その55%が区に配分される「財政調整制度」で運営。財源を握っている都の立場は強くなり、配分を受ける区は「さじ加減」に財政上の大きな影響を受ける。
●都市計画決定権限が市町村に移行しましたが、「特別区」だけはまちづくりに重要な「用途地域」等を決める権限が除外。
●世田谷区は5つの総合支所を持っていて、区民生活上の必要な窓口業務や手続きが出来るようになっている他、区内27カ所に出張所・まちづくりセンターをを運営
というように、特別区は都の下部団体として見下されてきたという歴史があり、より区内の分権・自治をより深く進めていくことを目指しているが、大阪は逆に一元化した体制を作ることに向かっていると指摘しているようで、
「大都市としての役割を果たすため、現在の指定都市制度を見直し、国が担うべき事務を除くすべての地方事務を大都市が一元的に担う制度」という構想には注目できます。
二重行政を解消するのなら、大阪市が独立性を強め、24カ所の行政区の住民自治を強化するという道もあるはずです。こうした議論をするには時間がなくて、もうまにあわないのが現状なら、拙速に決めるべきではないと思います。今回の住民投票を世田谷区から注目して見ています。
と締めくくっています。
橋下市長曰く、東京の都区制度を改善して作った」とのことで、特別区に権限と財源を与えるそうです。
固定資産税や法人住民税は東京55%に対し、大阪の場合は77%、地域レベルの市街地開発などの権限は、特別区が担うこととされており、地域のまちづくりは特別区の判断で、従来通り実施できるとのこと。
なかなか100%全ての人が満足できるような仕組みを作るのは難しいと思いますが、大阪がより良い街になるのはどちらか?あと1週間と少し、しっかり吟味しましょう。
(ノット)